人生の午後を生きる

シンクロブックのエッセンスをお届けします。

完読出来なかった苦役列車

苦役列車私小説作家が亡くなった。

石原慎太郎氏から称賛されていた彼は

まるで運命を共にするかのように

タクシーの中で意識を失い

帰らぬ人になった。

 

苦役列車の文庫本は仕事柄

アダルトチルドレン的な男性の

考察的なのりで

書評を見て読んでみたんだよね。

 

正直完読出来ず。。

耐えきれなくなってしまった。

ドロドロものには強いはずなんだけど。

そうゆう事ではないのだろう。

 

そのくらい鬼気迫り

悪循環極まりなく

単なる毒親を通り越して

犯罪者の父親のせいで

まともに生きられなかった

被害者である罪のない子供だった

主人公のお話でもあるはずなのに

同情など出来るようなクラスの

ものではなかった。

 

主人公がまるで生霊みたいにね。

入り込んだら

乗っかられてきそうな笑笑

なんだか自己防衛本能みたいな

ブロックが働いてしまったのだ。

 

作者のプロフィールを見れば

想像していた以上に

私小説だったのにも

驚いた。

 

本より細かい描写が難しい

映画の方を

鑑賞してみた。

どこまでも落ちぶれてゆく

主人公役は森山未来さんだった

f:id:withwoman:20220207201603j:image

 

吉田修一氏原作の怒りでも

狂人な犯人役を演じていたけれど

圧倒的な存在感。

パンツ一丁で奇声を上げながら

コンクリートの上を裸足で走る

姿は悪夢を見そう笑笑

全てを失い落ちるところまで落ちて

机に向かう後ろ姿の

ラストは爽快だった。

切り替えたんだよ。見事に。

クズの中のクズさんが。。

書かずにはいられない

そんな後ろ姿。

パンツ一丁でね。

これが本当の裸一貫^_^

ベティブルーの青年ゾルクを

思い出してしまった。

お好きな方には

あのブルーの色に染まってゆく

背景越しに

猫と共に穏やかに微笑みながら

筆をとるシーンの美しさを

見逃さないよね。

さすがフランス映画という感じ。

f:id:withwoman:20220207201731j:image

 

私小説にたどり着いた

のは凄い道のりがあるものね。

 

 

西村賢太さんは同世代。

尚更に身に染みる。。

享年54歳。合掌

太く短く生きた方達のお一人だ。。

 

完読できそうだ。文庫本。

探さないと^_^

 

 

本日もお疲れ様でした。